感染症

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患者の気持ち

感染症について

肺炎

肺炎のイメージ

一般的に細菌やウイルスなどさまざまな病原体に感染し、肺に炎症が起こった状態をいいます。
一般的に、病気にかかって体力が落ちていたり、高齢のために体力や免疫力が弱っていると肺炎を起こしやすくなります。また、かぜをこじらせると 肺炎になるといわれますが、これは、かぜやインフルエンザで起こったのどや気管支の炎症により体力が弱り、のどを素通りした病原体が肺にまで到達し、炎症を起こしてしまうからです。

ただし、風邪にかかっても病原菌に負けない免疫力を持っていれば肺炎になることはありません。
その他に、肺の炎症はアレルギーや化学物質などが原因となる場合もあります。

肺炎の分類

肺炎は、感染した場所(環境)や感染があるかどうかなどで分類されます。
私たちがふつう「肺炎」と呼んでいるのは、病原体によって感染する「感染性肺炎」です。感染性肺炎のうち最も多いのは細菌性肺炎で、次いでマイコプラズマなどによって起きる非定型肺炎です。

肺炎で一番多い病原菌は、肺炎球菌

肺炎の原因には実に様々な要因がありますが、その多くは微生物(細菌、ウイルス、真菌など)が肺に感染することで発症します。原因として最も多いものは肺炎球菌で、成人が罹患する、一般的な肺炎の約1/4程度を占めていると言われています。

肺炎球菌ワクチンについて

肺炎球菌によって引き起こされる肺炎などの感染症を予防し、重症化するのを防ぐワクチンです。(但し、全ての肺炎予防を保証するものではありません)
肺炎球菌には90種以上の型がありますが、主に成人を対象とした肺炎球菌ワクチンはこのうち23種類の型に効果があると言われており、この23種類は実際に肺炎などの原因となっている肺炎球菌の型のうち8割以上を占めています。
ワクチン接種後、免疫(抗体)ができるまでは一般的におよそ3週間ほどです。
※予防接種は保険適用外となりますので予めご了承下さい。
尚、満70歳以上の方は狭山市「高齢者対象の肺炎球菌ワクチン」の助成対象となります。

詳細はこちら「狭山市役所ホームページ」をご覧下さい。

肺炎球菌ワクチンについて

のどの痛みや鼻水、鼻づまり、咳といった症状は風邪によるものですが、肺炎の場合それに伴って高熱、呼吸困難、全身倦怠感、悪寒、胸痛などといった症状が現れるようになります。
風邪だと思って放置すると重症となる場合がありますので、以下の症状が見られたらなるべく早くかかりつけの医師の診察を受けるようにしましょう。
特に、高齢者の場合は、肺炎にかかっても咳や痰といった典型的な症状が乏しいこともあるので注意が必要です。


また、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)など高齢者の肺炎では、明確な症状が現れにくく、「元気がない」、「食欲がない」といった症状のみが主のため、重篤な状態に陥りやすい傾向があります。

肺炎の治療

病原微生物を死滅させる抗菌薬での治療が中心となります。
肺炎の治療は、以前は、入院して注射薬で治療することが原則でしたが、最近は優れた経口抗菌薬が用いられるようになったため、患者様の状態によっては外来で飲み薬を中心とした治療も行えるようになってきました。

その他、さまざまな症状を緩和するために、咳を鎮める鎮咳薬(ちんがいやく)、熱を下げる解熱薬、痰を出しやすくする去痰薬(きょたんやく)、息苦しさや咳をやわらげる気管支拡張薬などが症状に応じて処方されます。

ポイント
「風邪は万病のもと」といいますが、肺炎は、風邪→気管支炎→肺炎という経過をたどることが多いので、風邪にかからない元気な身体を作ることが大切です。

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肺結核

肺結核は1997年以降増加に転じており、その内訳は70代以上の高齢者が主となっています。
肺結核は、慢性呼吸器疾患で外来にかかる人のうち、20人に1人の割合で、これは気管支喘息・慢性気管支炎に次いで第3位です。
しかし多くの場合、結核菌に感染しても体内に封じ込められて発病することなく経過します。
肺結核発病のリスクファクターである、HIV感染・ケイ肺症・胃切除・免疫低下などが重なり、ある一定割合の人が発病へと至ります。

肺結核の症状・診断

肺結核は初期の段階では、発熱・倦怠感・食欲不振・体重減少などの一般症状を呈します。 進行した段階では、肺結核特有の症状である、咳・痰あるいは血痰が現れるようになります。特に「2週間以上続く咳、痰」は肺結核の可能性があります。
そういった場合を含め、肺結核が疑われる場合は、はじめに胸部X線撮影を行います。

次に喀痰の抗酸菌の塗抹・培養を行いますが、塗抹が陽性のときはPCR検査を実施します。
喀痰の提出ができない場合は、クォンティフェロン検査を行うことがあります。
この検査が陽性の時は、活動性の肺結核である可能性が高いので、より適切な治療が可能な病院へのご紹介を行う場合もあります。

百日咳

百日咳のイメージ

百日咳とは、百日咳菌の感染によって発症する急性の呼吸器感染症で、名前の通り長期にわたり咳が続くのが特徴です。
日本でも、かつて10万人ともいわれる患者数が報告されていましたが、予防接種法に基づくワクチンの接種が始まり、患者数・死亡数は年々減少してきました。
ところが、2005~2006年には 1,500人程度だった患者報告数が、感染症発生動向調査によると2007年には約3,000人に倍増しています。

年齢別で見ると、20歳以上の方で発症するケースが増えており、2007年には3割を占めるまでになっています。
このように成人の患者様が増えている百日咳ですが、感染症法では小児科定点把握疾患に分類されているため、成人の患者数は正確に把握されていません。
そこで厚生労働省において、流行に対して迅速に対応するための「百日咳発生デsータベース」が作られ感染者の登録が開始されました。

感染と症状

百日咳菌の感染力は非常に強く、咳による飛沫等で周囲に感染します。
菌に感染すると、約7~10日の潜伏期を経て、咳やくしゃみ、鼻水といった風邪に似た症状が出始めます。この症状が1~2週間程度続くと、次第に咳の回数や激しさが増してきます。発熱はほとんど無いか微熱程度です。

咳が出ないときは無症状ですが、何らかの刺激で咳が出始めると、「コンコン、コンコン」と長く咳が続き、息を吸い込む際に「ヒューヒュー」という笛を吹いたような音が聞かれます。
これが典型的な症状です。咳の発作は特に夜に出やすく、嘔吐を伴うこともあります。
この時期には上まぶたが腫れ、いわゆる百日咳様顔貌を呈します。なお、乳児期早期では、特徴的な咳が出ずに無呼吸状態から呼吸停止に至る場合もあり特に注意が必要です。

激しい咳の発作が出る期間は2~4週間で、それを過ぎると次第に少なくなり快方に向かいます。
完全に回復するまでは、初期症状が出てから大よそ2~3ヶ月もかかります。
「百日咳」という名前は、咳が出る期間がそれほど長いことに由来します。
なお、成人の場合、乳幼児に比べると症状が軽い場合が多いですが、症状は軽くても菌は咳とともに排出されているため、ワクチン接種を受けていない乳児等へ感染させるおそれがあるのでこれも注意が必要です。

治療と予防について

百日咳菌も肺炎同様、抗菌薬での治療が中心となります。 特に初期の頃に治療を受けるほど回復も早くなります。 早く病気を治し、周囲の人への感染を防ぐためにも、激しい咳が出たり、しつこい咳が続くようなら早めに当院までご相談下さい。

また、百日咳にかかったら、感染拡大を防ぐためにも学校や仕事は休み、通院以外の外出は控えるようにします。

ポイント
予防はワクチン接種が最も効果的です。 日本では、1981年からジフテリア・百日咳・破傷風三種混合ワクチン(DPT)が導入され、現在では生後3ヶ月以 上を対象にワクチン接種が行われています。
初回接種は、標準として生後3ヶ月以上12ヶ月未満の間に3回、追加接種として初回接種終了後、6ヶ月以上の 間隔をおいて(標準として初回接種終了後12ヶ月以上18ヶ月未満の間)1回の計4回接種が必要です。 乳幼児が小さいほど、とりわけ生後6ヶ月以下の乳児 では症状が重くなりますので、生後3ヶ月になったら早めに予防接種を受けるようにしましょう。