COPD

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患者の気持ち

お知らせ

COPDのイメージ

最近、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気が注目され始めています。日本呼吸器学会と日本医師会はCOPDの認知度向上のためのプログラムも立ち上げています。現在、日本国内でのCOPDの認知度は25%のようですが、数年で50%に引き上げることを目標としております。
COPDは、長期の喫煙により空気の通り道である気道(気管支)や、酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じる病気です。メタボリックシンドロームと並ぶ代表的な生活習慣病ともいわれ、40歳以上で発症する頻度が高くなります。 症状としては息切れ、咳(せき)、痰(たん)などを繰り返し、またそれが長期的に持続します。

さらにCOPDが進行すると、肺がん、胃潰瘍、動脈硬化などの多くの病気を誘引することが判ってきております。
現在、診断・治療を受けている患者様は約20万人といわれていますが、予備軍を含め、全国で推定500~700万人の患者様がいるともいわれています。 また、患者数も近年増加傾向にあり、2020年にはがんや脳卒中と並ぶとも考えられています。

というわけで、こちらを読まれたかたはCOPDの認知度upに貢献しております。

検査でCOPDの早期発見から治療へ

肺機能検査

肺機能検査とは、肺の容積や、空気を出し入れする換気機能のレベルを調べる検査です。
当院では、スパイロメーターという計測器での検査を行っております。
これはマウスピースを口にくわえ息を吹くだけの簡単な検査ですので負担はありません。 以下のような項目(肺気量分画)について調べられ、結果から肺機能を診断します。

数値が異常とみなされる場合はCOPDの他に肺結核、肺線維症、気管支喘息、気管支拡張症などの慢性の呼吸器疾患が疑われます。

酸素飽和度検査

酸素飽和度検査では安静時の動脈血の中に、酸素がどの程度含まれているか(酸素飽和度)を調べる検査で、指先に計測機器を付けるだけで簡単に測定ができます。

COPDの予防は禁煙治療から

最近、喫煙は「ニコチン依存症」という病気であるとの判断により、保険診療で禁煙補助剤を用いて治療を行うことができるようになりました。
治療方法としてニコチン補充療法(ニコチンガム、ニコチンパップ剤等)が主体でしたが、最近新たにチャンピックスという経口薬が使用できるようになりました。
重大な副作用はほとんどなく、また最初の一週間は喫煙してもよく(もちろん少量にはすべきですが)、禁煙に対する意志や禁煙してみようとお考えの方は、無理なく禁煙を行うことが可能です。